留学初日に自分のアパートから締め出されたけど、人々に助けられた話。留学1日目のできごと。

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『留学』という言葉を聞いて、なんとなくキラキラしてオシャレなイメージを持つ方は少なくないと思います。

それは私自身もそうでした。

確かに留学に行ってる人のFacebookやinstagramとか見てみると、なんかかっこいいですよね。でも実際は、自分が住んでた国を離れて違う言語を話す人々の中に入るのって最初はすごく辛いんです。

今日は僕自身が経験した、留学初日のお話をしようと思います。かなり長くなってしましたが最後までお付き合いください。

日本からフィンランドに出発!

これまで一度も一人暮らしもしたことないし、海外に出たことない私は、これから日本を離れるということに大きな不安を抱えていました。

でもその一方で、これまで経験したことがない世界が待っている、という期待が不安以上に大きかったので、不思議と弱気になることはありませんでした。

日本からフィンランドへは、成田空港から飛行機一本でおよそ11時間くらいでいくことができます。渡航費は、シーズンや予約時期によりますが、往復およそ10万前後といったところでしょうか。

座席の右隣はフィンランド人っぽい中年女性で左隣は日本人男性、勇気振り絞って右隣の方に英語で話しかけてみようとしましたが、挫折。勇気を振り絞れなかった・・

しばらく黙り込んでると左隣の男性から話しかけてきてくれて、彼が一年間ノルウェーに留学してたらしく、北欧での生活について色々と教えていただきました。

一方私は、海外経験が今までないことや空港で降りたら留学先の街までバスで行くことを伝えると、なんとバスに乗るまで見送ってくれるとのこと・・優しすぎる・・。

そんなこんなで無事に飛行機はフィンランドの首都、ヘルシンキの空港までたどり着き、その男性の方と一緒にインフォメーション行って乗り場や時刻を聞いて、なんとかバスに乗ることができました。

まさか街に辿り着く前に、日本人の方に助けてもらうとは思わなかったので、感謝の気持ちでいっぱいです。

留学先の街へ到着

私の留学先はフィンランドの中で2、3番目に大きいと言われているタンペレという街の大学でした。

ヘルシンキ空港からバスで2時間ほど揺られているとタンペレの街につきます。

ネット環境や携帯電話も持っていなかった私は、空港にいた際にWi-Fiを使って、あらかじめチューターに連絡していたのでなんとかタンペレのバス降り場でチューターと合流することができました。(チューターとは留学生のためのお世話係)

いざ居住先となるアパートへ

チューターと一緒にまたバスに乗り、街からバスで30分くらいのとこにある自分のアパートメントになんとか到着。(アパートメントは四階建てで、廊下沿いにいくつか部屋があり、その部屋の中でさらに分かれてルームメイトがいる感じです)

アパートメントの部屋に入ると、一人いるはずのルームメイトの姿が見えない。生活感はものすごくあるのに。

「でかけてるのかな・・」と思うことにして、とりあえず荷物おいてチューターと別れを告げ、食材買わなくちゃと思って部屋を出てみる。

なんとこちらでは扉を閉めると勝手に鍵がかかるのが主流らしい。しかも、デジタルのオートロックではない模様。そして扉の外側には取っ手はなく、外から鍵を差し込むと扉のロックが「ガチャ」と開くのでそのまま鍵を取っ手のように引っ張って開けます。

割と心配性だったので念のため、外に出た後に鍵が開くかどうか確かめようと鍵を鍵穴に差し込んで開けようと試みる。

あれ、、あかない、、、

何度やってもあかない。

異国の地で携帯電話も持ってない、ネット環境もない、そして部屋に入れない。もう詰んだと思いました。笑

助けを求めて

このとき時刻は5時頃。私が行ったのが冬だったのですでに外は真っ暗。

留学初日からサバイバル生活はやばいと思ったので、今度こそ勇気を振り絞って、隣の住人の扉をノックしてみることに。

二回ほどノックして出てきたのは、スコットランド出身の女性でした。

今日からお隣に住むことになりました、なんて挨拶できたらよかったけど状況的にそんな余裕はない。

多分「はじめまして、留学するために日本からきました。ついさっきここについたんだけど、部屋に入れないんだ。どうしたらいい?」って感じで聞いたと思います。

そしてネットも携帯も持ってないと伝えると、その女性が電話を貸してくれたので、管理会社に電話することに。

会社の人が到着するまでの間20分くらい彼女も待っていてくれたのですが、自分は全然英語喋れなかったし、彼女もスコットランドの訛りが強かったらしい(後にルームメイトに教えてもらった)ので、質問してもよく聞き取れず、会話が弾みませんでした。もっと勉強してから来ればよかった・・

その後会社の人がアパートメントにやってきて、私の鍵で開けようと試したがやっぱり開けられず。結果的にマスターキーを使って開けたけど、会社の人も原因がわからなかったので、明日の朝会社にいって鍵を交換するように言われました。(なぜ今交換してくれないのかと疑問だったのは内緒)

二度目の正直

明日の朝会社にいけと言われたものの、食材もないしネットもない、会社の場所もよく分からないし、最寄りのバス停も分からない。

こんな状態で1日部屋にこもってたら何も生まれないんじゃないかと考えた私は、あろうことかもう一度外にでてみることに。

そして案の定、家に入れない。笑

「やべー、また隣の人ノックするの恥ずかしいなー。ルームメイトそろそろ帰ってこないかなー」と思いながら20分くらい扉の前で鍵穴と奮闘。(なおルームメイトはそれから1ヶ月半後に帰ってきました。笑)

ずっと家の前に居座っていると、奇跡的にさっき助けてくれた隣の女性が外に出てきたではありませんか!

私はすかさず、「また入れなくなったんだ・・ごめん、もう一回携帯貸してくれる?」と頼み、また電話させてもらいました。笑

すると彼女が「今からこの近くにある彼氏のアパートいくんだけど、会社の人が来るまできたら?」と誘ってくれたのでホイホイついていくことに。世界はなんて温かいんだ。

彼氏さん(インド人)のアパートに到着し事情を説明すると、コーヒーを淹れてくれたり、熱湯を外にぶちまけると一瞬で消えるという極寒の地ならではのイリュージョンも見せてくれました。笑

帰り際には「Welcome to Finland!」と言ってくれたり、鶏肉やパンや手作り料理を分けてくれたり、めちゃくちゃ優しくしてもらって泣きそうでした。世界はなんて温かいんだ。(2回目)

そんなこんなで会社の人にまた扉をあけてもらい、その日は泣きそうになりながら部屋にこもることにしました。

この日だけですごい苦労したし、人の温かさに触れてることができましたが、正直この時は絶望していました。

生活の仕方がわからない、ネットがないと何も調べられないんだなと、、

翌日の奇跡

翌日を迎え、最寄りのバス停が部屋の目の前にあったことをしり、どうやって街にいくかもわからないけど適当にバスに乗ってみることに。

私はこの日のうちに、管理会社にいって鍵を交換し、大学に行ってこの日締め切りの書類をスキャンして日本の大学に送るというミッションがあったので不安と焦りでいっぱいでした。

しかしここでまた奇跡が。

なんと昨日会った隣人の彼氏が同じバスに乗っていたのです!笑

この奇跡を逃したら留学生活がただのサバイバル生活になるような気がしたので勇気を振り絞って話しかけ、昨日のお礼と一緒に、管理会社と大学への行き方を地図に書いてもらうことができました。

この日両ミッションをなんとかクリアした私は、留学生としてフィンランドでの学生生活をなんとか始めることができたのでした。

その他当初起きた出来事

本当のチューターは、私がフィンランドについたときタイに旅行にいってたので、アパートまで連れて行ってくれたのは、チューターの友達だった。(そのせいかあまり多くのことを教えてくれなかった)

ルームメイト不在。1ヶ月半の間、母国である中国に帰ってたらしい。生活感まるだしのままだったので、私はそこらへんで死んでるんじゃないかと思ってた。

この数日後今度は、部屋から出られなくなる。実は、壊れていたのは鍵ではなく、扉の鍵穴の方だったらしく、部屋の内側からロック解除できなくなった。

洗濯機が見当たらない。大学で知り合ったフィンランド人に、「洗濯機どこにあるのかわかんないんだよね・・」と聞いたら車でアパートまできてくれて一緒に探してくれた。洗濯機は別のアパートの棟の一階にあった。

などなど、日本ではなかなかできない経験をさせてもらいました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

留学初日に経験した出来事を事細かく綴ってしまいました。

日本で甘えた生活をしていた私の準備不足、経験不足で留学生活絶望だと思っていましたが、小さな偶然や人々の優しさによって異国の地での生活に適応していくことができたと思っています。

そのおかげで勉学にも集中でき、とても有意義な留学生活が送れました。

『留学』って言葉が生み出すキラキラしたイメージは、手探りでの生活が乗り切ってこそのものなんだなと実感したし、その手探りが人間としてもまた成長させてくれます。その経験があるから、今辛いことが起きても「あの時のサバイバルに比べれば・・」と思ってしまいます。笑

今日書いたものだけ見ると、『留学』というものに不安を感じてしまうかもしれませんが、やっぱり経験することによって得るものは大きいです。もしあなたが『留学』に興味を持っていて同時に不安も持っているなら、少しだけ前向きにとらえてみてください。その経験はあなたの人生において、間違いなく大きな自信になると思います!どれだけ大きなものになるか、その振り幅は自分次第ですけどね!

ではまた!